酵素ドリンク

消費者庁がクックパッドに酵素ドリンク(ジュース)のレシピを公開したが、批判され炎上した、という話を聞いたことがあるでしょうか。

この噂は本当なのか、本当なら何故批判されたのか、真相に迫りたいと思います。

消費者庁が公開したレシピ内容

現在は消費者庁が実際に公開したレシピは削除されているため見ることができませんが、ニュースサイトにレシピ画像が残っています。

消費者庁のレシピ画像
レシピは、スライスした果物と砂糖を瓶に漬けて直射日光が当たらない暖かい場所に保管し、清潔にした手で1日1回かき混ぜ、発酵が進んで泡が出てきたらガーゼでこす――というもの。「素手でかき混ぜるのは、手に付いた常在菌が発酵を進めるから」などと書かれており、ネットユーザーから「食中毒の危険があるのでは」などと批判が殺到していた。

引用元:ITmediaニュース

消費者庁という公共機関が食中毒の可能性があるレシピを公開しているという点に、一般消費者の方が指摘をしています。

確かに、すでについた菌により発酵を進めるから、といわれると素人考えでも菌が繁殖して腐るのではないか、と心配になるのではないでしょうか。

ネットの反応を見た消費者庁は、すぐにレシピを削除するとともに、Twitter上で謝罪のコメントを流しています。ニュースサイト上にも引用されていますが、掲載しておきます。

実は果実シロップという名で少し前にも同じレシピを公開していた

果実シロップ

『酵素ジュース』が炎上するやいなや消費者庁がレシピを削除、同時に『果物シロップ』のレシピも削除しTwitter上で謝罪しました。

この二つは同じサムネイル写真が使われており、同じ料理研究家から提供された似たようなレシピだったのです。

引用元:おち研

こちらのサイトでは同じ画像の同じレシピが、実は同時に消されていたということに触れています。ただし、こちらの果実シロップには「素手でかき混ぜる」というような表記はなかったため、大きく炎上することはなかったようです。

クックパッド上には同じようなレシピが多く存在する

クックパッドでは個人の方が自家製の酵素ドリンクレシピというものを多く公開しています。

手作り酵素ドリンク
■お好きなフルーツ(下記内訳)1kg
・りんご3個
・レモン(国産)2個
・新生姜200g
■上白糖1.1kg

引用元:http://cookpad.com/recipe/2347240

もちろん、個人が実際に自分で作ってみたものを共有するのと、公共機関が公に公開するのでは意味合いは違います。

しかし、実際に個人の方が作ったレシピを公開しており、おいしく飲めているという事実もある中、何故消費者庁が早急にレシピを削除しなければならなかったのでしょうか。

消費者庁は「食品衛生上の問題」と述べていますが、もう少し推察してい見ましょう。

実際に、Twitter上でも消費者庁の弁明ツイートだけでは、説明に納得していないという方も多くみられました。

消費者庁がレシピ削除した本当の理由

消費者庁がレシピを削除したのには大きく2つの理由があると考えられます。

  • 発酵に失敗すると腐敗させてしまう
  • 酵素ドリンク(ジュース)に対して批判的な人が存在する

それぞれ、どういった理由内容かは詳しく解説(推察)させていただきます。

①発酵に失敗する可能性

レシピでは「36度くらいで発酵が進むので、直射日光が当たらない暖かい場所に瓶を保管する」すると書かれています。

しかし、発酵とは腐敗と紙一重の部分があり、非常に簡単に述べてしまえば「人間が食べられれば発酵」「人間が食べられなければ腐敗」です。

発酵も腐敗も食物が化学変化(消化のイメージ)したものであり、基本的には食材に含まれる酵素と微生物が、食材の栄養素を分解していく過程で、人間にとって良好な効果を得ることができる物質や、うまみ成分を作り出せば発酵となります。

例えば、ワインも発酵飲料の一つです。ブドウの果実に酵母菌(微生物)を混ぜて、熟成させることでワインとなります。

【ブドウからワインを作る】
酵母の働
参考:酵素・酵母・発酵の違い

しかし、ブドウの果実を酵母菌を混ぜずに同じ環境においておいたら、どうなると思いますか?ブドウジュースから腐ったブドウジュースになるだけです。

この違いは「酵母菌」がいるか、いないかの差であり、酵母菌とは微生物の一種です。発酵と腐敗が紙一重であるということが、何となくご理解いただけたのではないでしょうか。

公開レシピの腐敗リスクがある点は?

今回の例でいうと、発酵を行う微生物は自然に存在するものを利用するという考えです。

果実の場合は、果実自信に含まれる酵素の力と微生物の働きで、発酵食品として成立することが経験則としてわかっている、ということからレシピが公開されていると考えられます。

しかし、素手でかき混ぜて手についた微生物を利用しましょう、と宣言されているため、例えばインフルエンザの菌であったり、食中毒を引き起こす菌がついていようと、そのままにしておいてくださいね、と述べていることと同義です。

これでは、腐敗が絶対に起きないとは言い切れないでしょう。

②酵素ドリンク(ジュース)に否定的な見解がある

酵素ドリンクには酵素が入っていない、という否定的な意見と、酵素を摂取しても意味がないという意見が世の中には溢れています。

まず、市販されている酵素ドリンクに酵素が入っていないというのは事実であると考えて間違えありません。ほとんどの酵素が熱に弱く、清涼飲料水は熱処理が義務付けられているためです。

詳しくは以下で説明しているので、気になる方は参考にしてみてください。

参考:酵素ドリンクには酵素は入っていないのか

しかし、今回の例は手作り酵素ドリンクのため、熱処理は必要ありません。そのため、酵素自体を補給できない、ということではないでしょう。

ただ、酵素を補給したからといって体には効果がないという意見もあるのは事実です。

  • 酵素はただのタンパク質である
  • 酵素は胃酸で分解されるので、食物から摂取しても酵素として働かない

酵素は生物だ、と勘違いをしている方もいらっしゃいますが、アミノ酸の塊のタンパク質です。タンパク質の中で、化学反応の触媒として働くことができるものを酵素と呼んでいます。

参考:酵素とは?種類・働き・概要

酵素はタンパク質なので体外から摂取したとしても胃酸でアミノ酸に分解されてしまうと考えられています。分解されたアミノ酸は、タンパク質の原料として体の中で使われますが、必ずしも酵素になるとは限りません。

そのため、酵素を補給することに大きな価値はなく、酵素ダイエットは嘘・詐欺である、という意見の方がいらっしゃいます。

実は消費者庁としては「酵素」というネーミングをつけていることで、このような否定的な意見の方から苦情が来ることを最も恐れていたのではないか、と推察できます。

参考:酵素ダイエットは嘘・詐欺なのか?

酵素ダイエットに否定的な意見が出たため、酵素ダイエットは怪しいなと考えた方がいるかもしれませんね。一方的な意見だけ見るのもよくありませんので、肯定派の見解を補足しておきます。

酵素ダイエットは酵素を補給しようというダイエット方法ではありません。酵素栄養学に基づき、体内の酵素をうまく利用しようという考え方のダイエット方法です。

体内の酵素は「消化酵素」「代謝酵素」という役割で大きく分かれており、消化酵素が働きすぎていると、代謝酵素が働けず代謝が悪化すると考えられています。

潜在酵素の関係性
参考:酵素とは?種類・働き・概要

この考えに基づき、消化酵素の働きを抑えてあげて、代謝酵素を活性化・代謝の改善を行おう、というのが酵素ダイエットの基本的な考え方です。

消化酵素を休ませてあげるには、栄養素が分解された状態で体内に摂取することや、食物から酵素を摂取することも大切と考えられています。

酵素ドリンクは発酵エキス飲料なので、消化酵素の働きを抑えてくれる、そのため酵素栄養学に基づいた「ファスティング」や「置き換え」を行う上でも適した飲料と考えられているのです。

具体的な酵素ダイエットの方法も公開しているので、気になる方は参考にしてみてください。

参考:酵素ダイエットの3つの手法と2つの共通概念
参考:10kg痩せる酵素ダイエットプラン
参考:酵素ダイエット1ヶ月プラン
参考:酵素ダイエット2週間プラン
参考:長期的に痩せる酵素ダイエットプラン

結論:噂の真相・真実

消費者庁が酵素ドリンク(ジュース)レシピを即刻削除したというのは事実です。また、削除したという理由は「衛生上の問題」と「さらなる炎上を恐れた」ということが考えられます。

酵素ドリンクを自宅で作ろうと考えると、腐敗リスクとの戦いですので、市販の酵素ドリンクを利用するようにしましょう。

参考:酵素ドリンクの選び方