食物繊維

食物繊維は酵素ダイエットに限らず、様々なダイエットでも重要であるといわれています。

では、なぜ食物繊維が酵素ダイエットに重要といわれているのか、また食物繊維と一言で言ってもどのようなものがあり、どんな効果があるのかを詳しく解説していきます。

食物繊維の基本効果

食物繊維は昔の栄養学では人間の体に吸収できないものであり、摂取しても意味がないものであると考えられていました。しかし、近年は体のために、特にダイエットのためにぜひ摂取すべきだという理論が一般的です。

なぜ、このように論調が変わったかというと、体に吸収できない、つまり消化できないことが関係しています。

①消化されないためエネルギーを発生させない

食物繊維は消化されないため体の中でエネルギーを生産しません。通常、食物を摂取すれば消化酵素により消化され、代謝酵素でエネルギーが作られます。

現代人の食生活はエネルギー過多といわれているため、余計なエネルギーを摂取することは、血糖値を上げる要因となり、脂肪を作り出してしまいます。

②食物繊維の粘着性

食物繊維の特徴の一つに水分を吸収し膨らみ、粘着性を増す効果があります。そのため、体内に入った食物繊維は各消化器官をゆっくりと進み、お腹に溜まった感覚を与えてくれます。

しかし、①で述べた通りエネルギー生産を行わないため、脂肪を作り出す原因にならないという特徴もあります。つまりお腹に溜まるのに太らない、というのが食物繊維のダイエット効果です。

また、体内で食物繊維がゆっくり通ることで、各栄養素の消化も緩やかに行われるようになります。栄養素の消化がゆっくり実施されると、急激な血糖値の上昇を抑えることができるため脂肪を作りにくくなります。

急激な血糖上昇が発生すると、体内ではインスリンというホルモンが血糖値を下げるために、血糖を周りの細胞が吸収するように命令します。血糖を吸収した細胞は脂肪細胞となり、私たちが太る原因を作り出しています。

さらに、急激な血糖値上昇の場合、血糖を急いで下げようとするため、血糖が少なすぎる状態にしてしまうことがあります。すると今度は血糖が足りないため、体外から血糖を摂取するようにと、脳に働きかけてしまい、甘いものがほしくなってしまいます。

インスリンの高血糖と低血糖の仕組み
参考:糖質摂取過多で太るメカニズム

③腸内環境正常化

食物繊維は体の中で小腸まで生き残ります。食物は摂取すると「口⇒食道⇒胃⇒小腸⇒大腸⇒直腸」(基本的には)といった順番で流れていきます。

小腸までは消化されずに残りますが、大腸で発酵(乳酸菌などの細菌の力)されます。大腸内で発酵された食物繊維は乳酸や酢酸となり、大腸を酸性に傾ける要因となります。大腸は通常酸性です。これは、大腸が酸性であることで悪玉菌を倒すためです。

また、食物繊維は②で説明した粘着性により、コレステロールを吸収する力も持っています。

④便秘の解消

食物繊維が体内で消化されない特性から、便のかさを増す効果が期待できます。便のかさが増せば便意を催すので便秘解消の助けとなります。

食物繊維が酵素ダイエットに必要といわれる理由

代謝酵素を食品から摂取
酵素ダイエットの中でも食物繊維の摂取は推奨されていますが、酵素ダイエットだから食物繊維が推奨されているわけではありません。ここまで説明してきた①~④の効果が期待できるため、酵素ダイエットでも食物繊維の摂取が推奨されています。

酵素ダイエットの肝は、体内の消化酵素の利用を抑えて、代謝酵素を有効活用して代謝を高めることです。酵素ダイエット、酵素栄養学では消化酵素と代謝酵素は体内で一定数しか存在することができないため、消化酵素を抑えることで代謝酵素が有効に働くようになり、代謝が高まると考えられています。

潜在酵素の関係性
参考:酵素とは?種類・働き・概要

酵素ダイエットでは消化酵素を節約できるものがダイエット効果が高いと考えられています。食物繊維は摂取しても消化酵素を利用すること自体がないため、消化酵素の節約につながり代謝が改善する、という理論です。

だからといって、食物繊維ばかりを摂取すればよいというわけではありません。先の説明の通り食物繊維にはエネルギーを作り出す力がないため、食物繊維だけを摂取していれば、エネルギー不足を招きます。そのため、酵素ダイエット中では食物繊維も摂取して、普段より消化酵素の利用を抑えつつ、他の食品からエネルギー摂取は行うことが推奨されています。

食物繊維の種類

okか
食物繊維にも分類分けというものが存在します。糖質、脂質、タンパク質などのように非常に複雑な分け方がされているわけではないので、理解しやすいでしょう。

①水溶性食物繊維

水溶性食物繊維はその名の通り水に溶けやすい食物繊維です。先の食物繊維の特徴の②と③の効果を主に実現してくれています。

水溶性食物繊維は主に海藻類や野菜、特に粘り気のあるものに含まれています。

【水溶性食物繊維が含まれている食品例】

  • 昆布・わかめ
  • コンニャク
  • オクラ・納豆・山芋
  • アボガド
  • 寒天
  • もも

ここに例として挙げたのはあくまでも一例です。どんな食品にどれくらい含まれているのかを詳しく知りたい場合、以下のサイトで様々な食品に含まれる水溶性食物繊維の量が細かく記載されています。

参考:簡単!栄養andカロリー計算 水溶性食物繊維

②不溶性食物繊維

その名の通り水に溶けにくい食物繊維です。主な効果は先の食物繊維の効果で説明した④の便秘解消効果が高いといわれています。水に溶けにくい食物繊維のため、便のかさを増してくれる特徴があります。

不溶性食物繊維は主に豆やイモ類・きのこ類に含まれていることが多いです。もちろん、野菜に含まれています。

【不溶性食物繊維が含まれている食品例】

  • ゴボウ・カボチャ・ほうれん草
  • 大豆・インゲン豆・エンドウ豆
  • サツマイモ・コンニャク
  • きくらげ・えのきだけ

ここに例として挙げたのはあくまでも一例です。どんな食品にどれくらい含まれているのかを詳しく知りたい場合、以下のサイトで様々な食品に含まれる不溶性食物繊維の量が細かく記載されています。

参考:簡単!栄養andカロリー計算 不溶性食物繊維

水溶性食物繊維と不水溶性食物繊維はどちらを取るのが良い?

では、実際に水溶性食物繊維と不水溶性食物繊維のどちらを取るのがよいのか、と疑問に思うところです。結論から言えば、両方をバランスよく(2:1の割合)で取得するのが良いといわれています。

腸の健康を考えると、摂取量は「不溶性2:水溶性1」の割合が理想的です※。
もちろん、厳密にこの割合を守る必要はありません。バランスよく摂取することを心がけてください。

(注釈)
慢性便秘症の患者に水溶性食物せんいの一種であるポリデキストロースを摂取してもらったところ、排便に対してもっともよい結果が得られたのは不溶性食物せんい14g、水溶性食物せんい7gの割合であったという研究結果に基づいています。

引用:松生クリニック

食物繊維は、厳密には2種類に分類することができます。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維です。この2つは性質も役割も異なっていますが、どちらか一方があればよいというものではありません。双方をバランスよく摂取しなければ、便秘を予防・改善できません。

引用:ヘルスケア大学

しかし、私たちの目的はダイエット効果です。ダイエットに効果的なのは・・・というと水溶性食物繊維の方が直接的なダイエット効果は高いと言えるでしょう。水溶性食物繊維は先にも述べた通り、直接的な脂肪の原因を防いでくれます。

だからといって、水溶性食物繊維ばかりを摂取することが、必ずダイエットに効果的というわけではありません。その人それぞれで太ってしまう原因は様々です。もしも、便秘が太ってしまう根本原因になっていたとすれば、不溶性食物繊維を多くとった方が効果がでるかもしれません。

つまり、人それぞれ最適な答えは違うけど、一般的にはバランスよく摂取することで多くの人に効果を発揮するのだ、と考えるのが良いかと思います。